FP家計ナビ。 代表吉原健壱

 

今年から、相続税について税金の法律が変わりました。だから、相続についてお話ししようと思います。

よく「遺言書」の話をすると、

「なんかまだ元気なのに、死ぬ準備をしているみたいでイヤだなぁ・・・」

こんなことを言う方がたまにいます。

実は、「遺言書」は元気なうちにしか書くことができないのです。

どういうことかと言いますと、元気じゃなくなるということは、自分の事についての判断能力がなくなります。すると、判断能力がない状態で書いたものは「そもそも本当にその人のしたいことなの?」ということになり、法律上無効になるのです。

例えば夫婦2人で子供がいないとします。夫が認知症になってしまった場合、通常は判断能力がある状態ではないと考えられます。なので、この時に慌てて遺言書を作成したとしても無効になります。では、この夫がお亡くなりになってしまったらどうなるかといいますと、残された妻は夫の親、もしくは夫の兄弟と夫名義の家やその他の資産をどう分けるかといった話し合いをしなければなりません。普段から仲が良ければいいのですが、夫の兄弟の子供がこれから大学にいくのにお金がかかるといった状況であれば、「もらう権利があるなら少しはちょうだい。」ということになりかねません。こうなると、たいがい揉めることになってしまいます。夫が亡くなって、ただでさえ辛いのに、さらにストレスが増えることになってしまいます。

では、もしも若いうちに遺言書を書いたとして、状況が変わったり、気持ちが変わったらどうすればいいのでしょうか。

遺言書は最後に書いたものが優先され、それ以前に書いたものについては基本は無効になります。なので、また書けばいいだけです。

遺言書の作成方法については、また別の機会にお話ししますが、気になる方はファイナンシャルプランナーや司法書士の先生などにご相談してみてください。

あなたのお金の問題に対して、トータル的に相談に乗れるのがファイナンシャルプランナーです。私でなくてもいいので、ドンドン活用して下さい。